アプリ「okke」で効率よく学ぶ!

瞬間部分積分


概要

数学3の積分を学んでいると、(多項式)×(指数関数・三角関数)の積分のような、片方を何回か微分して0になるような掛け算の積分を考える際に、「部分積分を繰り返せばもとまるのはわかるけど、計算がめんどくさい...」というタイミングがよくある。

こんなときに、瞬間部分積分という下の計算テクニックを用いると、ラクができて計算ミスを減らすことができる。

なお、

  • であれば 回微分したもの
  • であれば元の関数
  • であれば 回積分したもの

を表すことにし、どこかで関数が0になれば瞬間部分積分はストップする。

動画で学びたい方は、ヨビノリさんの動画や、ガチノビさんの積分革命シリーズ表を書いていく方法、いわゆるテーブル法についても説明あり)でマスターできる。

証明

単に部分積分を繰り返せばOK。

どこかで0になればおしまい。

部分積分を地道にやっていくと、こんだけ式変形が大変になり、符号ミスが大量に発生することになるが、瞬間部分積分を使えば一行で終わりミスも減るという優れもの。

計算例

上にも書いた通り、部分積分を繰り返すことで片方が0になるような、掛け算の積分に有効な場合が多い。

【例1】次の不定積分を求めよ。

【答1】部分積分を繰り返すと(と言いつつ瞬間部分積分を使う)、

Untitled 1 P1 215.png

と求められる。(ただし、 は積分定数)

【例2】次の定積分を求めよ。

【答2】部分積分を繰り返すと(瞬間部分積分で不定積分を求めて、それで計算できる)、

Untitled 1 P1 216.png

と求められる。

補足

(多項式)×(対数関数)の部分積分では、途中で約分が発生するので、単純に瞬間部分積分を使うと失敗する。

例えば、地道に部分積分すると、

が正解となるが、瞬間部分積分しようとすると、

Untitled 1 P1 217.png

こんな感じでストップできず、沼にハマる。

この場合は、例えば 置換積分することで、指数関数が登場し、瞬間部分積分できるようになるので、やってみよう。

また、瞬間部分積分は単なる部分積分のショートカットであるものの、教科書には登場しないし、受験用語なので、答案に「瞬間部分積分より」とは書かないようにしよう!

タグ

# 三角関数の積分
# 指数関数の積分
# 瞬間部分積分
# 部分積分