逆像法
概要
なかなか教科書や参考書で整理されていない考え方、 順像法と逆像法。数学上級者向けの知識だとみなされることもあるけれども、軌跡と領域の分野では、順像法と逆像法の違いを知っておくとスッキリ理解できる問題も多い。なので、ここでは下の例題を通じて逆像法の考え方を身につけよう。順像法については、こちらの「順像法」の辞書を参照。
逆像法はいろんな問題に応用できる。気になる方は、このように「okke」で検索して、逆像法が活躍する演習問題をまとめて確認しよう。
逆像法を理解できるようになると、 「あれ、俺いけてね?」「私、すごいじゃん」 と数学ができるようになった気がする。(残念ながら、錯覚である場合もときどきある)
例
【問】
【答】まずは状況を理解しよう。何を問われているかというと、
つまり、
これを逆像法では、 「求める領域内の点を勝手においてみて、対応する
という感じで、もともとの対応と逆の方向に考えているので、 「逆像法」 と呼ばれる。(大学で写像の概念を学ぶと、スッキリ理解できる)
話を進めると、求める領域内の点を適当に
を満たす実数
が実数解を持つ条件を考えればよく、それは判別式より
であり、これが
もっと詳しくいうと、この式を満たせば実数
最後に、
が求める領域となる。これが逆像法の考え方。この同じ問題を順像法で解くとどうなるか、こちらの「順像法」の辞書で確認しよう。
補足
全てにおいて逆像法が最強なのではなくで、問題によっては順像法のほうがラクに解ける場合も多い。二つの考え方や違いを理解して、解きやすい方を選んでいくことが大切。
東京出版(大学への数学など)では、逆像法ではなく 「逆手流」 という言葉で読ばれており、逆手流への根強いファンも多い。