## 概要

対数 $\log_a ⁡b$ を考えるときには、必ず $b>0$ でなければならないという条件を **「真数条件」** という。

これは、対数がもともと「$a\neq 1$、$a>0$ として $a^x=b$ を満たす実数 $x$ が $\log_ab$」と定義されていて、$b>0$ だからである。この定義はとても大事。忘れると対数を作った人がきっと悲しむ。

ちなみに、上の定義から、対数の底には「$a\neq 1$、$a>0$」という条件がつく。これを **「底の条件」** という。

## 例

方程式

$$\log_2⁡(x+1)+\log_2⁡(x-2)=2$$

を解く。**真数に文字が含まれているので、まずこの式の項で真数条件を確認**しておく。

$x+1\geqq 0$、$x-2\geqq 0$ より、$x\geqq 2\cdots(1)$

方程式を変形すると、

$$
\begin{align} 
\log_2⁡(x+1)(x-2)&=\log_2 4 \\\\
(x+1)(x-2)&=4 \\\\
x^2-x-6&=0\\\\
(x+2)(x-3)&=0 
\end{align} 
$$

真数条件 $(1)$ より、$x=3$ のみが答えとなる。

### 補足

- 対数を書いた時点でこの条件が発生するので、方程式などで真数に文字が含まれていたら、 **初めの段階で真数条件を確認**する
- 変形してから真数条件を考えるとあやまり（同値性が崩れる）

真数条件

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