## 概要

二次方程式 $ax^{2}+bx+c=0$ $(a\neq 0)$ の解は、

$$x={\frac{-b\pm{\sqrt{b^{2}-4ac}}}{2a}}$$

で表される。（$a=0$ の時は一次以下の方程式となる）

**$b$ が偶数**で、$b=2b'$ と表される時は、楽をすることができて、解は

$$x={\frac{-b'\pm{\sqrt{b'^{2}-ac}}}{a}}$$

で表される（別に上の式でも答えを出せるが、**約分が1回省けてお得感がある** ）。

## 証明

$a\neq 0$ より両辺を $a$ で割って、
$$
\begin{align}
x^{2}+{\frac{b}{a}}x+{\frac{c}{a}} &= 0 \\\\
x^{2}+{\frac{b}{a}}x &= -{\frac{c}{a}} \\\\
x^{2}+{\frac{b}{a}}x+\left({\frac{b}{2a}}\right)^{2}&=-{\frac{c}{a}}+\left({\frac{b}{2a}}\right)^{2} \\\\
\left(x+{\frac{b}{2a}}\right)^{2}&={\frac{b^{2}-4ac}{4a^{2}}} \\\\
x+{\frac{b}{2a}}&={\frac{\pm{\sqrt{b^{2}-4ac}}}{2a}} \cdots(\star)\\\\
x&={\frac{-b\pm{\sqrt{b^{2}-4ac}}}{2a}}
\end{align}
$$

なお、ここではとりあえず

$$b^{2}-4ac\geqq 0$$

のときだけを考えよう。ちなみのこの $b^{2}-4ac$ という値は重要な意味を持っていて、詳しくは[判別式の辞書](https://dic.okedou.app/words/p/dx9UGWScdYcyj)で性質を確認しよう。

## 例

二次方程式 $2x^{2}-x-6=0$ の解は、

$$
\begin{align}
x&=\frac{-(-1)\pm{\sqrt{(-1)^{2}-4\times 2\times (-6)}}}{2\times 2} \\\\
x&={\frac{1+7}{4}},\frac{1-7}{4} \\\\
x&=2,-\frac{3}{2}
\end{align}
$$

二次方程式 $x^{2}+4x-3=0$ の解は、$4$ が偶数（$2\times 2$）であることに気付くと、

$$
\begin{align}
x&=\frac{-2\pm{\sqrt{2^{2}-1\times (-3)}}}{1} \\\\
x&=-2\pm{\sqrt{7}}
\end{align}
$$

とラクに計算できる。

### 補足

**因数分解できるときは因数分解**する。

例えば上の一つ目の例は因数分解をした方が、早く解を出せる。

$$
\begin{align}
2x^{2}-x-6&=0\\\\
(2x+3)(x-2)&=0\\\\
x&=-\frac{3}{2},2
\end{align}
$$

ちなみに、$(\star)$ への変形の際に、分母に関してサラッと書いているが、[$2$ 乗のルート](https://dic.okedou.app/words/p/62KJvOF1O5Yob)を外す際に、

$$\sqrt{4a^2}=2|a|$$

となっていることに注意。なので、実は $a$ の正負によって分母の符号が変わるのだが、ここでは $(\star)$ の右辺の全体の符号に吸収されている。もっと詳しく知りたい方は[古賀真輝さんの動画](https://okedou.app/videos/2cDkAKYI0n4)を参照。

また、$b^{2}-4ac<0$ のときはどうなるんだ！と気になる方もいると思うが、その場合は実数解ではなく、**虚数解**というものになる（数学IIで学ぶ内容）。

解の公式

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