アプリ「okke」で効率よく学ぶ!

質量モル濃度


概要

「質量モル濃度」とは、溶媒1kgに何molの溶質が溶けているかの値。たとえば1kgの水に(式量58.5)を2mol加えれば質量モル濃度は2mol/Lです。

質量モル濃度_1.png

他の濃度と違い、分母が"溶媒"の値であることに注意。だから先ほど例にあげた水溶液は、溶媒は1kg=1,000g、溶質は2mol×58.5=117g、溶液は1,117gです。

また質量モル濃度は「沸点上昇」「凝固点降下」くらいでしか出番がありません。濃度の中ではHUNTER×HUNTERでいうレオリオくらいの登場頻度です。

詳細

濃度の変換

質量パーセント濃度」や「モル濃度」から質量モル濃度に変換する場面が多いです。どんな場合でも分母に溶媒のkg、分子に溶質のmolを持ってくるだけです。

質量モル濃度_2.png

1Lの水溶液で考えてみましょう。濃度はコップ1杯でも風呂桶1杯でも同じなので、計算が楽そうな量で考えていいはずです。

密度より1Lの溶液の質量は1200gであり、質量パーセント濃度が20%だから、

(溶質[g])

より、

(溶質[mol])

また、

(溶媒[kg])

以上より、

分母が溶媒[kg]の理由

まずなぜ分母が溶媒なのかについては、沸点上昇・凝固点降下を考えるときに溶媒を分母においた濃度が必要だからです。ある量の水に対して、溶質が溶けていないなら沸点は100℃、そこに溶質が溶けるほど沸点は上昇します。このように、同じ溶媒の量に対しての溶け具合を知りたいので分母に溶媒をおきます。

次になぜ溶媒のkgなのかについては、温度変化が起こってもkgは変化しないからです。普段、液体は温度が変わっても体積が一定のように考えていますが、厳密には微妙に密度が変わって体積が変わります。沸点上昇・凝固点降下では温度変化が必ず関わるので、その影響がないkgを使っているわけです。

以上の細かい理由からこのような濃度が定義されています。まあ興味ある人は覚えておけばいいですが、そんなの知らねーでもOK。

補足

タグ

# モル濃度
# 濃度
# 質量パーセント濃度
# 質量モル濃度