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ボイル・シャルルの法則(物理)


概要

物理でも化学でも大活躍するボイル・シャルルの法則。ここでは物理の文脈から学ぼう。

種類の物体を接触させて十分に時間が経ち、これ以上変化しなくなり熱的につり合った状態を熱平衡状態という。この状態では、気体についての物理量(これを状態量という)を考えることができ、圧力 (大文字を使うことも多い)、体積 、温度 などが状態量となる。

そして、熱平衡状態にある気体の状態量には、次のボイル・シャルルの法則が成り立つ。

右辺は とかっこよく書いたが、「一定」という意味。

ここでの温度 は、絶対温度 (ケルビン) で測った温度となるので注意。普段天気予報でやっているようなセルシウス温度(摂氏) との関係は、

で定まるが、問題を解く上では、指定されていない限り絶対温度は として計算すれば良い。

また、ボイル・シャルルの法則は、その名前から滲み出ているように、ボイルさんが発見したボイルの法則と、シャルルさんが発見したシャルルの法則をまとめた総称で、各法則よりもこっちのまとめたものだけ押さえておけばOK。詳しくは、下で見よう。

でも残念ながら、実際に熱力学の入試問題などを解く上では、ボイル・シャルルの法則はそんなに重要な法則ではなく、進化版である 「状態方程式」 を理解して使いこなせられれば、ボイル・シャルルの法則は覚えておく必要がない。という脇役オブザイヤーな法則。

【問】 の気体は、 では圧力は何 になるか。

【答】求める圧力を とすると、ボイル・シャルルの法則から、

と求まる。

歴史の流れ

まず 年にボイルが、温度を⼀定に保ちつつ気体の体積を変化させたときに、気体の圧⼒は体積に反⽐例することを発見した。

※const. は一定という意味。

これをボイルの法則という。

その後、 年にシャルルが精密にデータを測定し、気体の圧⼒を⼀定に保った場合、気体の温度は気体の体積に⽐例することを発見した(発表したのは実はシャルルではなく、ゲーリュサック。どっちもフランス人)。ただし、ここでの温度は、絶対温度 (ケルビン) で測った温度となる。

これをシャルルの法則という。

以上 つの式を組み合わせると、次のボイル・シャルルの法則が導かれる。(ほんまか?と思う人は補足へGO)

補足

興味がある人向けに、ボイル・シャルルの法則の補足。

ボイルの法則の右辺の定数を とおくと、温度の関数になっているので、

と表せる。一方で、シャルルの法則より、 は比例するので、

よって、 は、ある定数 を用いて

という形の関数であるはずであり、

となり、ボイル・シャルルの法則が導かれる。

余談だが、「ボイシャル」と略すと少しイケてる感じが出る、気がする。

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