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置き字


置き字とは

文末や文中にあって、いろいろなはたらきはしているものの、訓読する上では読まない字のこと。なので、書き下し文には現れない。

下で置き字の種類を確認するが、これらの文字は100%置き字になる(つまり読まれない)わけではなく、置き字ではない用法もあるので、引っかからないように気をつけよう。

矣・焉

これらの置き字は文末に来て、断言や強調のはたらきを持つ。

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置き字ではない使われ方としては、

  • 矣:文末で、詠嘆の意味で「かな」と読む用法もある
  • 焉:疑問詞の「いづくんぞ(=安)」や、指示語の「これ(=之・此)」と用法場合もある

於・乎・于

これらの置き字は文中に置かれ、前置詞のようなはたらきを持つ。直前に読まれる補語の右下の送りがなに対応する。

下の例では、「ヨリ」「ニ」に相当している。

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置き字ではない使われ方としては、

  • 於:「〜において」と読む用法もある
  • 乎:文末で疑問・反語の「や・か」として読む用法が多い
  • 于:「ゆく(=行)」と読む用法もある

而・兮

これらの置き字も文中に置かれる。「兮」は主に漢詩の中で用いられるマイナーな置き字。

「而」の方が大事で、接続助詞のはたらきを持つ。直前に読まれる文字の送りがなが、

  • 「ドモ」であれば逆接
  • 「テ・デ・シテ」であれば順接

と判断しよう。

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置き字ではない使われ方としては、

  • 而:順接の接続詞「しかして・しこうして」、逆接の接続詞「しかも・しかるに・しかるを」と読む用法もある

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