仕事
概要
物体に一定の力
物理をやっていくと、いたるところでこの言葉に触れることになって、日常で使う「仕事」とごちゃごちゃになりやすいので、特にバイトしている方は要注意。
「何の力が」「何の物体に」 仕事をしているのかを理解することが、とても大事。
また、定義からわかるように、力の向きが移動方向と垂直であれば、その力の仕事は
さらに、これも定義からわかる通り、力の向きが移動方向と鈍角をなしていれば、その力は負の仕事をすることになる。
例
台の上を滑る質量
重力の向きと移動方向のなす角は
と求められる。
補足
仕事をイメージで理解しておくと、何かと役に立つ。定義の式を、
と変形すれば、仕事
と変形すれば、仕事
どちらにせよ、「物体を動かすのに、その力がどれくらい貢献したか」 のような量を表していることがイメージできる。
定期の式から分かる通り、仕事は力ベクトルと変位ベクトル(位置ベクトルの変化)の内積で表される。内積についての辞書はこちらから。
発展
ここでは、移動方向も、力の向きや大きさも一定の場合を扱っているが、日常世界はもちろんそんなに甘くはなく、例えば位置によって変わる力
力が位置の関数になっているような場合(弾性力の仕事など) はこれで計算できる。面積で求める方法も人気だが、要するに定積分を計算することと変わらない。
大学物理では直線上に限らない経路の仕事も計算することができ、点
つまり、位置により変化する力ベクトルと、微小変位ベクトルとの内積を、点
動画で深く学びたい! という方には、化学好きな東工大生・かずきさんの動画がオススメ。仕事の積分表現や、運動方程式や運動エネルギーとの関係について、数学的に深く学べる。