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ド・モアブルの定理


概要

複素数の極形式について、次の式が成り立つことを、ド・モアブルの定理という。

名前はいかついが、複素数全体を 乗したはずが、気付いたら偏角が 倍されているという、マジックのようなすごい定理。

何が嬉しいかというと、これを使って複素数の 乗が簡単に計算できる。

複素数を極形式に直した形、

乗は、

と計算できる。これを複素数平面上で考えると、 絶対値(複素数の大きさ)が 乗されて、偏角が 倍されるという意味。

証明

数学的帰納法で示す。

のとき、成立する。

のとき成立を仮定すると、

となる。このとき、

となるので、 のときも成立(最後の変形は加法定理を用いた)。

よって、数学的帰納法により、全ての

が成立。

補足

絶対値 倍にならないので注意。あくまでも、

の部分について成り立つ式。

「ド」のインパクトが強く、ド・モルガンの法則と紛らわしいが、全くの別物。高校ではド・モルガンの法則の方を先に習うが、ド・モアブルさんの方がずっと昔の人。

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