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水素結合


概要

「水素結合」とは、などの結合が持つ大きな極性が原因で生じる結合のこと。分子間力の原因の1つである「極性」が極端に大きいせいで、分子が結合を作ったようにくっついてしまうのが水素結合です。

水素結合_1.png

電気陰性度がかなり大きい(≒電子が大好きな)フッ素・酸素・窒素が水素と結合を作り、大きな極性を持つことで水素結合が生じます。

詳細

電気陰性度が大きい元素ほど電子が大好きで、共有電子対をめちゃくちゃ引っ張ります。特に、フッ素・酸素・窒素は全元素中トップ3、水素は非金属中でかなり小さいです。よってこれらが結合を作るとかなり大きな極性が生じます。

水素結合_2.png

普通の極性ではちょっと分子が引き合うくらいですが、この極端に大きな極性によって分子が繋がってしまうのが水素結合です(*注1)。

水素結合_3.png

とはいえ共有結合・イオン結合・金属結合のような"原子間"結合と比べれば、分子間力で結合する水素結合は圧倒的に弱いです。ただこの「結合できる、けど弱いから簡単に結合を切れる」というような付かず離れずな性質から、DNAを含む生体の重要な機能にも水素結合は関わっています。

補足

  • (*注1)実際には、水素が小さすぎて隣の原子と密着できる、などの理由もあったりします。その証拠に水素を同位体のに置き換えることで、原子核のサイズが大きくなって水素結合が弱くなることもわかっています。まあ「その証拠に」なんて言いましたが、実際のところもう少し難しい話ですが。なんとなーくそうなんだー程度に読んどいて。

タグ

# 極性
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