極性
概要
「極性」とは、分子内の電荷の偏りのこと。元素ごとに電子の好き嫌いが違うため、電子好きな元素が共有電子対を引っ張ります。このようにして生じるのが極性です。
ちなみに電子の好き嫌いを示す指標が「電気陰性度」です(*注1)。つまり教科書っぽく言えば、電気陰性度の違いによって生じる電荷の偏りが極性だということです。
詳細
結合の極性
共有結合を作る原子に電気陰性度の差があると、共有電子対はより電気陰性度の大きい原子に引き付けられます。たとえばフッ化水素
ちなみに電荷が偏って少しプラス(マイナス)に帯電した状態を
また逆に、同じ元素が作る結合であれば電気陰性度の差がないので極性が生じません。
分子の極性
結合に極性があっても、分子全体には極性がない場合もあります。たとえば二酸化炭素
先ほどのフッ化水素は結合の極性がそのまま分子の極性になりますが、二酸化炭素のように結合に極性があっても分子には極性がない場合もあるわけです。ちなみに極性を持つ分子を「極性分子」、極性を持たない分子を「無極性分子」と呼びます。そのままですね。
例
(1)水素
(2)メタン
(3)水
(4)アンモニア
補足
- (*注1)相当雑な説明なので、詳しくは「電気陰性度」を確認しておきましょう。
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