す・さす・しむ
概要
※「活用語」とは、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞のこと。
意味によって、割と全然違う訳になるので注意。高貴な人をパシリにしないように。
例文
使役
例文①:いらへさせたてまつらむ。(枕草子)
訳文①:返事をさせ申し上げよう。
例文②:愚かなる人の目をよろこばしむる楽しみ、またあぢけなし。(徒然草)
訳文②:愚かな人を喜ばせるような楽しみは、またつまらないものだ。
尊敬
例文:主上は、今年八歳にならせ給ふ。(平家物語)
訳文:帝は、今年八歳におなりになる。
識別のコツ
下に「給ふ」などの尊敬語を伴わず、謙譲語が付いていたり(例文①)、単独で用いられたり(例文②)する場合は、使役の意味。
尊敬の意味になるときは、上の例のように、必ず下に「給ふ」のような尊敬語が伴う。この形を 「最高敬語」 という。めっちゃ敬ってる感じ。
ややこしいのが、下に「給ふ」のような尊敬語が伴うからといって、必ず尊敬の意味になるとは限らず(数学っぽく言うと、逆は成り立たない)、使役の対象がある場合には、使役の意味になる。
例えば、高貴な人が、その女房さんに歌を詠ませるときに、「(高貴な人が女房さんに)歌詠ませ給ふ」という言い方をすると、この場合は使役の意味になる。
まとめるとこんなイメージ。
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