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弾性エネルギー


概要

ばねの自然長(伸びても縮んでもないときのばねの長さ)の位置を基準点として、ばね定数 のばねが だけ伸びたときの弾性力の位置エネルギーは で求められる。

ばねが だけ縮んでいる場合も、 だけ伸びたと考えることで、

となるので、弾性力による位置エネルギーの式の には伸びでも縮みでも入れてOK

弾性力による位置エネルギーを、弾性エネルギーともいう。

単振動の問題では、重力による位置エネルギーとの合計として、この 振動中心からの伸び縮みを入れて使うことがよくある。詳しくは、このただよび・飯泉先生の動画を参考にしよう!微積で数学的にしっかり学びたい方は東大物理学科卒ひぐまさんの動画を見てみよう。

導出

位置エネルギーの定義にそって求める。

ばねが伸びる向きに 軸正の向きをとり、自然長の位置を とおく。位置 のときの弾性力 とつり合う外力は であり、

の位置にある物体の弾性力による位置エネルギーは、基準点から物体の位置まで移動するときに外力 がする仕事に等しく、

と求められる。(位置によって力の大きさが変わるので積分した。詳しくは仕事の辞書の発展を確認!もちろん面積で考えてもOK)

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単位は、導出から明らかな通り仕事の単位と等しくなり、ジュール である。

補足

弾性力による位置エネルギーを考えることができるのは、弾性力が保存力という選ばれし力であるから(詳しくは保存力の辞書を確認)。他の仲間としては、重力、クーロン力(静電気力)、万有引力がある。

物理を深く勉強している鋭い方は、「あれ、位置エネルギーの基準点って自分で適当にとっていいんじゃなかったっけ?」と感じたかもしれないが、例えば基準点を のところにおくと、上の導出からわかる通り、弾性エネルギーは

となって形が少しややこしくなる。このため、自然長を基準に取るのが通常である。

ただし単振動の分野では、つり合いの位置を基準点に取ることで計算しやすくなることがあるので、そういうときは柔軟に基準点を動かしていく。

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