めり
概要
※「活用語」とは、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞のこと。
壁に食い込みそうな活用形。
推定は、下で見るように視覚による推定を表す。
例文
推定
例文:あはれにいひ語らひて泣くめれど、涙落つとも見えず。(大鏡)
訳文:しみじみと語り合って泣いているように見えるが、涙が落ちるとも見えなかった。
婉曲
例文:このごろ上手にすめる千枝・常則などを召して、(源氏物語)
訳文:最近名人だという千枝・常則などを呼んで、
補足
推定の中でも、目で見たこと、つまり視覚に基づく推定を表す。推定シリーズ「なり」「めり」「らし」のニュアンスの違いをおさえておこう。
- なり:聴覚による推定(聞いたこと)
- めり:視覚による推定(見たこと)
- らし:根拠に基づく推定(和歌の中で用いられる)
また、ラ変型の活用語につく場合は、連体形の語尾の「る」が「ん」になり(撥音便化)、その「ん」が表記されない場合があるので、注意しよう。
- あるめり → あんめり → あめり
- なるめり → なんめり → なめり
上の2つ目の例文でも、「すめる」になっていて、このパターンが起こっている。
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