力積
概要
物体に一定の力
を、その力からこの物体が受けた力積と呼ぶ。簡単に言うと、力×時間のこと。
で求められる(「あと」ー「前」 で求める)。
力積はベクトルであることに注意が必要で、つまり向きが存在し、成分に分けて考えることができる。例えば平面上で運動していて、受けた力の
と各成分の力積を計算できる。
例
【問】質量
【答】小球に対して鉛直下向きに
となる。(力積はベクトルなので、向きとともに考えるクセをつけよう)
補足
実は、力積は運動量の変化を引き起こす。さらに、運動量変化=力積、という大事な関係式が成り立つので(辞書はこちらから)、上の式から直接力積を求めずに、運動量変化から力積を求めることもよくある。特に力がはたらく時間がとても短いとき(そういう力を撃力という)や、力が一定ではないときに役に立つ。
力積と仕事の概念がときどきややこしくなるが、イメージとしては、
というキレイな違いがある。
また、力積は英語で「impulse」であり、頭文字の大文字の「I」が記号としてよく使われる。
補足(発展)
上では、力が時間
物体に力
で求められる(力が時間の関数になる点に注意)。ベクトルの積分でわけわからん!と思うかもしれないが、成分に書き下すと、
であり、これらを一つのベクトルとして表したのが、上の積分の式。