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仮定形


仮定形

何かを仮定するこの句形は、漢字の読み方と古文の接続助詞の知識がわかれば、だいたい意味もわかるはずなので、とりあえず漢字の読みを押さえよう。

  • 如 / 若〜(もシ〜バ)
  • 苟〜(いやシクモ〜バ)
  • 縦〜(たとヒ〜トモ)
  • 雖〜(〜トいへどモ)

例えば「もし」とか「いやしくも」とかが付いていなかったとしても、古文の接続助詞で学んだ通り、未然形+「ば」だけで順接の仮定条件(もし〜ならば)の意味になるので注意。

如 / 若〜

  • 読み方:もシ〜バ
  • 訳し方:もし〜ならば

「ば」の前は未然形となる(下の補足も参照)。

漢文 P5.png

例文中の「不敢〜」は強い否定の表現なので、合わせて復習しておこう。(こちらの、部分否定の辞書の下の方を参照)

「如」「若」以外にも、 「使」「令」「仮如」 なども同じ読みや意味を持つ。

【整理】「如」「若」が登場する他の句形

  • 比較形
    • 〜不如 / 不若ー(〜ハーニしカず)
    • 〜無如 / 無若ー(〜ハーニしクハなシ)
  • 比況形
    • 如 / 若〜(〜ガ/ノ ごとシ)

苟〜

  • 読み方:いやシクモ〜バ
  • 訳し方:かりにも〜ならば

「ば」の前は未然形となる(下の補足も参照)。

これだけは、「いやしくも」と漢字を読めてもちょっと何言ってるかわからないので、意味も覚えておこう。

送りがなが「いやしくモ」となっている場合もある。

漢文 P4.png

縦〜

  • 読み方:たとヒ〜(ト)モ
  • 訳し方:たとえ〜ても

「とも」と続く場合は直前は終止形、「も」と続く場合は直前は連体形となる。

漢文 P3.png

例文中の「寧〜」は「なんぞ〜」と読んで疑問・反語の表現なので、合わせて復習しておこう。(こちらの、疑問・反語の辞書を参照)

「縦」以外にも、 「縦使」「縦令」「仮令」 などの二文字セットも同じ読みや意味を持つ。

雖〜

  • 読み方:〜トいへどモ
  • 訳し方:〜ても

「と」の直前は体言か連体形がくる。

漢文 P2.png

発展

余裕があれば、

  • 微〜(〜なカリセバ):〜がなかったならば

という句形も押さえておこう。古文でいうところの反実仮想の表現。

補足(古文との比較)

古文では、接続助詞「ば」が順接の仮定を表す場合は未然形接続であったのに対し、漢文では、「ば」が已然形についたり、連用形+「ん」についたりしても順接の仮定を表すことがあるので注意しよう。結構ゆるい。

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